ライアンX-13バーティジェット
 輸送船団を警護する目的で開発されたVTOL機から発展した研究機であり、極めて小型軽量のジェットVTOL機。推力4,500kgのターボジェットを装備して垂直に離陸、水平飛行に移り着陸は垂直に行うというもので、特徴的なのは降着装置を持たずに、機首のフックをタワー(止まり木)に引っかけて吊り下がる方法を採用していたことだ。これは、輸送船上からの発着を考慮したものだが、座席と計器盤は垂直状態と水平状態とで角度が変更する仕掛けになっていた。X-13は、あくまでも研究機でありまた操縦も難しいため、軍の関心も薄れてしまい、5年足らずの実験の後、計画は中止となった。
ライアンX-13バーティジェットは、海軍のコンボイ(船団)護衛用に計画された戦闘機を発展させたもので、降着装置を持たず、輸送船上に儲けられたタワーに機首を引っかけて停止するという、宿り木のような飛行機である。

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